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2005年10月22日 (土)

馬糞鷹

20051022
ノスリは東北地方の一部では「馬糞鷹」などと言うあまり有り難くない別称で呼ばれています。これは農耕に使われた牛馬の糞なみに普通にその辺にいるタカといういう意味のようですね。まあ表現としてはともかく、全国的に見てもトビについで多く見られるタカの仲間と言ってもいいでしょう。

ノスリは猛禽類の中では中型の部類で、その多くは山野や農耕地でノネズミ等の小型動物を捕食して生活しています。一年中その姿を見掛けるので留鳥だと思われていますが、実際は夏冬で入れ替わっている可能性があります。特に春秋の渡りの季節に青森の竜飛岬や伊良湖岬等でも結構な数が渡っていくのが知られており、サシバやハチクマのように繁殖地と越冬地との間を行き来している個体がいるようです。冬の北海道でもよく電柱の上とかに止まっている姿を見掛けますが、彼らの多くはより北方..恐らく大陸から越冬の為に移動してきた個体だと思われます。

先日の定点調査の際、ノスリが頻繁に姿を見せました。さほど風は吹かない状況でしたが、時折ホバリングを織り交ぜながら、調査地点のある伐採地上空を旋回していました。いわゆるハンティング行動というやつです。ところでこのノスリ、この場所でほぼ必ず姿を見掛けます。この夏にはペアだったので、繁殖をしたかもしれません。そしていつも同じ止まり木(カラマツです)にパーチするので、もしかしたらこの個体は移動しない留鳥タイプかもしれません。しかしそれでもそうだとは断言できないところが、野外に於ける観察の難しいところ..と言うか限界とも言えます。

写真は調査地点上空を旋回するノスリ。
EOS-1D MarkII N EF500/4L IS + EF1.4x F5.6 1/1000 +1 ISO200
ピクチャースタイル「スタンダード」

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