ハイブリッドクマ
AP通信によれば、先月カナダ北西部のノースウエスト準州にてハンターによって捕獲されたクマが、ホッキョクグマとグリズリー(ヒグマ)の交配種(ハイブリッド)であることが確認されたとのことです。DNA解析で鑑定を行った同州政府の発表では、体毛は白いので一見するとホッキョクグマのようだが、目の周りが黒くて顔立ちも丸く(ホッキョクグマは面長)、爪は長いグリズリーそのものだそうです。ちなみに野生化での交配確認は初めてとのこと。
一見すると似て非なるもののように見える両種ですが、もともとホッキョクグマは10~50万年ぐらい前にヒグマから分かれた近縁種で、飼育下では両種の交雑は珍しくないそうです。さらにその交雑種には繁殖能力も十分にあると言いますから、両種が遺伝的に極めて近いクマだと言うことが判りますね。極論を言えば、ホッキョクグマは寒いところに適応した極地のヒグマだとも言えるでしょう。
写真はアンカレジにあるアラスカ動物園で同じ展示施設に飼育されていた両種。飼育係の若い女性が上から餌を投げ入れていたところ、誤ってバケツ(ヒグマの前の白いやつ)ごと落としてしまったのですが、それを巡って激しいケンカになりました。この撮影の2年前に訪れた時はどちらも小さな子グマで仲良くじゃれ合って遊んでいましたが、2年後のこの時は既に力関係ができあがっていたようで、ホッキョクグマのほうがグリズリーの顔色を窺っているような感じでした。
Nikon COOLPIX5000 45mm ISO400 WB:オート
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