« 武尊紅葉前線 | トップページ | ひつじ雲 »

2006年10月11日 (水)

ああ青春の妙義山

赤城山、榛名山と並んで上毛三山の一角を成す妙義山は、我が青春のカイラスとも言うべき山です。

20061011
満開のサクラで賑わう春の表妙義。石門巡りで有名な中之岳神社の背景にそびえるのは金洞山。
RICOH Caplio R1

高崎からは赤城山も榛名山も見ることができますが、子供の頃の印象では妙義山が一番強いですね。碓氷川や烏川で遊んで帰るとき、堤防を歩きながら眺めた夕暮れの西の空に、特徴的な奇峰奇岩のシルエットが印象的に映えましたし、小学校の運動会でのチームが「妙義団」だったのも効いているかもしれません(笑)。

時は移ろい高校生の頃、裏妙義に憧れのある生きものが棲息することを知り、冬から春にかけて片道約25km弱を自転車でよく通いました。特に繁殖期に当たる春先は、学校をサボって出掛けたこともありました。親の目を盗んで望遠レンズの入ったデイパックを持ち出すのに、随分と苦労したのを覚えています(笑)。以来25年以上が経ちますが、通う場所こそ違え、そのある生きものは未だに魅力褪せることなく私の心をつかんだままです。

当時、おおよそ登山などと言うものとは縁がなかったのですが、それでも少しでも対象に近づきたい一心で、大した装備もなく無謀にも岩峰群に分け入ったことも何度もあります。妙義山一帯は積雪こそ少ないですが、厳冬期の登山道や沢筋はいつも凍っていて、今思えばよくもまあスニーカーなんかで岩場を歩いていたものです。実際足を滑らせることなど日常茶飯事だったと記憶していますし、まあ恐いもの知らず、若気の至りと言ったところでしょうか。

20061011b
紅葉の季節を迎えた烏帽子岩は、丁須の頭と並んで裏妙義を代表する岩峰です。
IXY DIGITAL 200

そんな妙義山で昨日遭難騒ぎがありました。安中の中学生4人が、相馬岳に登ったものの下山が遅れ、道を見失って一晩山中で過ごしたというものです。県警が捜索用ヘリコプターまで飛ばす騒ぎになりましたが、翌日自力で下山してきたところを4人とも無事保護されました。

妙義山は標高こそ低いですが、風雨に削られた谷筋は意外に奥が深く、稜線も岩場がほとんどなので、登山の経験者でもそれなりに神経を使う山です。毎年のように滑落事故も起きて死者も出ていますし。そこへ、服装が半袖という軽装で尚かつ地図もコンパスも持たず、日が高くなってから行き当たりばったりで登ってしまう辺り、いかにも中学生的と言えますね。まあそれでもちゃんと登山カードに記入したり、夜は身を寄せ合って不用意に歩き回らなかったのは大したものですけど。

残念ながら今回は周囲に迷惑をかける騒ぎとなってしまいましたが、昨今は親兄弟を殺してみたりと犯罪の低年齢化が危惧されている中、自転車に乗ってわざわざ妙義山まで出掛け、登山道の上級者コースに挑んだ..遭難は失敗ですが、一応無事に自力で下山できた..その勇気と行動力は褒めてあげたいですね。ふと、前述の自分たちの青春時代に重ね合わせてみたりして、ちょっと懐かしい匂いを感じてしまいました。

遭難についての余談。先週末各地で山が大荒れに荒れ、遭難者や亡くなられた人が少なからず出ました。山から無事帰って来られれば「俺は山では遭難しない」「自分だけは助かる」と強がりの一つ二つも言えるかもしれません。が、実際に遭難という状況に陥ったとき、恐らく皆その不遜な気持ちを後悔することになるのだろうと思います。皆が皆、無謀な登山をしているとは言いませんが、自然がちょっと機嫌を損ねれば、人間なんて大して抗えずに命を落とすことになるのです。皆もっと身の丈にあった、そして技術に裏打ちされた登山をして欲しいですね。それに少なくとも今の日本では自己責任による死ぬ自由が認められてない?わけですから、事が起きた後に周囲に迷惑が掛かることを、もって周知徹底した方が良いのではないかとも思います。

なんて偉そうに書いてみましたが、まあ明日は我が身と気を付けなければいけませんね(笑)。

« 武尊紅葉前線 | トップページ | ひつじ雲 »

コメント

妙義山と言えば昨年の春、群馬サファリパークへ行ったついでに寄りました。
見事な山肌に驚きました。
昨日ニュースで妙義山の登山コースを紹介しているのを見ましたが、かなり険しそうですね。
無事保護された少年達はどんな思いをしながら一夜を過ごしたのかなぁ…なんて思ったりしました。
でもでも文中にあるように、自転車に乗ってわざわざ出かけるとは、家でテレビゲームやって引きこもっている子供に比べれば微笑ましい事ですね。

おいらは超心配性で、昨年の11月に三泊四日の予定で行った南アルプス登山の時は、生きて帰ってこれるかなぁ…と、かなりビビリました。(登山道入り口に行方不明者のチラシが沢山貼ってあったし)
なので余計な装備も持って行く始末で、いつも重たいザックを背負ってヒーヒーしながら登ってます。
これはこれで問題だ…
尾瀬拝金グーもザックが重くなりそうな予感?!

妙義山おさるも好きな山のひとつです。中学生無事で何よりでした。きっといい経験になったことでしょう。
おさるがおさるらしかった頃、よく山登りしてました。で、ある時山は遠くから酒を呑みながら眺めるのが一番だって気づきました。それ以来ぱったり登らなくなりました。今では海抜0メートルから眺める山に惚れてます。酒は呑めなくなりましたけど(笑)

【三太郎さん】

> 群馬サファリパークへ行ったついでに寄りました。

あれ、富○サファリパークってなかったっけ?

> 無事保護された少年達はどんな思いをしながら一夜を過ごしたのかなぁ

4人一緒だったから周りが騒ぐほどではなかったと推察。
逆境を楽しんでこそアドベンチャーさ(笑)。

> おいらは超心配性で、昨年の11月に三泊四日の予定で行った南アルプス登山の時は、生きて帰ってこれるかなぁ…と、かなりビビリました。

ウソばっかり。いつも飄々と山行してるくせに(笑)。

【おさるさん】

> きっといい経験になったことでしょう。

多分下山してこっぴどく親や先生に怒られたことでしょう。でもそんなことにめげずにこれを糧として欲しいですね。遭難なんて経験したくてもフツー出来ないし、やらないし(爆)。

> ある時山は遠くから酒を呑みながら眺めるのが一番だって気づきました。

いやまったくその通り。私も調査で(仕方なく)山行はしますが、登山で縦走なんてしません。だってただ歩くなんて面白くないし(笑)。

> 今では海抜0メートルから眺める山に惚れてます。

波間にプカプカ漂ってこそおさるさん。そのほうがらしいです(笑)。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 武尊紅葉前線 | トップページ | ひつじ雲 »