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2006年11月 2日 (木)

クマ捕獲数、過去最多

今年に入って群馬県内で捕獲されたクマの数が、過去最高の265頭に達しました。過去は89年の134頭が最高でしたが、今年はまだシーズン途中であるにもかかわらず、既に2倍という数字になっています。

20061102

内訳は沼田市(旧白沢村、利根村を含む)で90頭、みなかみ町(旧月夜野町、新治村を含む)78頭、片品村20頭、川場村6頭、昭和村3頭の合計197頭で、実に7割以上が利根沼田地区に集中している計算になります。特に、先月末に市内で子グマ含め3頭を捕獲したばかりの旧沼田市だけを見ると、今年は61頭で昨年の20倍というから驚きですね。事態を重く見た県もようやく重い腰を上げて、「緊急ツキノワグマ警戒本部」を設置したらしいですが、一体これから何をしようというのか(苦笑)。

群馬県は6年前に保護管理計画を策定..この時点でツキノワグマの県内生息数を約600頭と推定してるが、その数字の根拠は疑わしい..して、年間95頭までの捕獲制限を定めたにもかかわらず、今年は既にそれを倍以上で上回るペースでの捕殺が続いています。全国的には捕殺ではなく、捕獲したクマにお仕置きを施してから奥山に放す「奥山放獣」「お仕置き放獣」の取り組み(詳しくはこちら)が広がっていますが、県内では予算や対応人員の不足、それに自治体の枠を越えての放獣が難しい..普通に考えて地元の理解は得られにくい..などの理由で今一つ消極的です。結果、放獣はわずかに4頭のみとお寒い限りですね。

さらにクマ捕殺の増加に拍車を掛けるような事態への展開があります。それは有害駆除の捕獲許可権限を、知事から市町村長に移すというものです。生息地が広範囲にわたるクマ、シカ、サルは県全体での保護管理計画を必要とするため、従来は知事の許可必要でしたが、それをイノシシ、タヌキ、ハクビシン等と同様に市町村長の許可で済むようにするのだそうです。目的はもちろん被害への迅速対応という建前ですが、相変わらず後手後手にまわる場当たり的な野生鳥獣行政は健在です(溜息)。

ちなみに隣の長野県での推定生息数は約2500頭だそうで、それに基づく県の保護管理計画で定められた年間捕獲頭数は150頭。しかし、群馬県同様に今年はそれを遙かに上回る約400頭が捕獲されており、その内109頭が放獣されています。放獣の際はGPS発信器やイヤータグを装着しており、そこから得られたデータから放獣個体の再捕獲率は12%程度で、3歳未満の若い個体ほど学習率..人のお仕置きが恐い?と考える..は高いとのこと。

取り敢えず長野県では、種としてツキノワグマの数をある程度は維持しなければならないという観点から、猟友会などに今シーズンの狩猟の自粛を求めているとのことです。

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コメント

何が原因で今年はそんなに熊が人里へおりて来てしまったのでしょうか。捕獲の問題もあるのでしょうが、それ以前の原因を分析しなければならないでしょうね。

問われた原因について、あいにく直接の回答を持ち合わせてはいないのですが、ある程度の推定は可能です。それにクマが持つ特異な生態も一因として考えられるので、この辺り↓の記事をご覧頂ければ、ある程度は考察の役には立つかと思います。

http://bigdipper.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_bfef.html

こんにちは。小生の師匠は熊観察を18年間続けています。
http://www.yokotaworld.com/

熊大好きさん、はじめまして。横田さんはアニマ賞以来、よく存じ上げております。随分前に一度現場でお会いしたこともあります。自前のWebがあるのは知りませんでしたが..後ほど訪問させていただきます。

BigDipperさん、師匠、昨年HP開設したようです。

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