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2006年12月16日 (土)

コダクロームの終焉

昨日付のコダックのプレスリリースによれば、コダクローム64(通称KR及びPKR)の国内における販売及び現像処理が終了するとのことです。販売は在庫払底とともに、そして現像処理は来年末受付分までということのようですね。コダックが主たる市場としている海外においてはまだ継続されるようですが、日本国内で扱われなくなるということは、事実上のディスコンと言ってもいいでしょう。まあなんと言おうか、ついにこの時が来たかといった感がありますね。

デジタルカメラの台頭によって、カラーリバーサルフィルムの国内消費も年々減る一方ですから、ましてや異端児ともいうべきコダクロームともなれば、まあ推して知るべしです。一応PKRを常用フィルムとしている私でも、ではどれだけリバーサルフィルムを使用しているか言えば、とてもコダックの売上に貢献しているとは言えない微量なものですし。

コダクロームが何故異端児と言われるかといえば、それはその現像方式にあります。リバーサルフィルムの現像には内式と外式とがあり、現在販売されているリバーサルフィルムは、コダクロームを除いて全て内式です。内式が最初からフィルムにカプラーと呼ばれる発色剤(色の構成要素)を含んでいるのに対し、外式はそのカプラーを含んでおらず現像段階で順次発色させていく方式です。その為内式に比べて経年劣化や退色が少ない..コダック社によれば保管状態さえ良ければ50年以上は持つとのこと..のが特徴になります。また乳剤層の分だけフィルムを薄くできるメリットもあり、それがコダクロームが鮮鋭度が高くシャープだと言われる由縁なわけです。ただ、外式は前述の通り現像プロセスが複雑になるため、今回の報を聞く以前に既に現像できるところが限られていたのも事実ですが。

私が写真を始めた当時、カラーリバーサルフィルムと言えばコダクロームかフジクロームでしたが、プロの世界、特に自然科学の分野ではコダクローム64の常用者が多かったと記憶しています。私も最初は予算的な都合でネガフィルムを使用していましたが、師匠でもある友人のアドバイスをもとに、すぐにリバーサルフィルムに切り替えました。それは当時から野生動物を被写体としていたため、その生態を写し込むのに数年もしくは十数年のスパンは掛かると考えていたので、より経年劣化や退色の少ないコダクロームを使う必要性があったからです。

20061216
上の写真は我が青春の想い出を写す約25年前のスライド。経年劣化の懸念などとエラそうに書いてはみましたが、実際は当時はあまり深く考えずにコダクローム64を使っていました。現像に出していた近所のカメラ屋でも珍しがられていましたし。学生の身でリバーサルフィルムの常用は経済的になかなか大変なものがあって、アルバイトしながらでも月に2~3本が限界でしたね。まあそもそもフィルムをバンバン消費できるほど、身近に撮影できる被写体ではなかったのが幸いでしたが(苦笑)。

それにしても被写体..上の写真では天地裏表逆になってます..が、昔も今も変わらないというのは、我ながらあきれるほど進歩がないですね(笑)。被写体とする対象に対する知見やアプローチの方法は格段に向上しましたが、結果だけ捉えれば大差ないのが辛い(苦笑)。ちなみに何が写っているのかと言えば..それは知る人ぞ知る..です。当時の300mmレンズではこれが限界、決してスライド上のゴミではありません(笑)。

コダックのプレスリリース
http://wwwjp.kodak.com/JP/ja/corp/info061213.shtml

関連記事(フィルム雑感)
http://bigdipper.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/post_77ac.html

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