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2008年2月26日 (火)

氷下待ち網漁

羅臼のスケソ漁と平行して取材を進めているのが、根室海峡周辺の湖沼群で行われている氷下待ち網漁です。氷下待ち網漁は、その名の通り凍結した湖沼の氷の下に網を仕掛け、チカやワカサギそれにニシンなどを獲る小型の定置網漁法です。古くは1900年代初頭まで遡る漁法で、現在は主に根室海峡周辺の汽水湖で行われています。汽水湖は海水よりも塩分濃度が低く、水温が一定に保たれるために冬でも魚の動きがよく、定置網漁法に適しているようです。しかし、ご多分に漏れず氷下待ち網漁の水揚げも年々減少の傾向にあり、それに追い打ちをかけるように、湖沼の凍結する時期が段々遅く且つ短くなっており、これもまた地球温暖化の影響なのではないかと言われています。

網に掛かった魚のうち、カジカやギンポ..地元ではガズナギと呼ぶ..など商品価値のない魚はそのまま氷上にうち捨てられていくため、それを目当てに周辺で越冬中のオオワシやオジロワシが多数集まってきて、賑やかに争奪戦を繰り広げます。近年根室海峡周辺の湖沼群で越冬するワシは、700~800羽、多いときで1000羽を越えています。実際、私も2年前の取材の折には、視界に入る範囲だけを数えて1000羽を越えていたことがあり、それはそれは圧巻の風景でした。そんな状況もあって、氷下待ち網漁に群がるワシ達の姿は、すっかり厳冬期の風物詩として定着した感があります。

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ウェブサイト The Northern Wanderer の Movie of Nature に、氷下待ち網漁の雑魚に群がるワシ達の様子を、ストリーミングビデオ「海ワシ越冬記・ワシたちの宴」として公開中です。
http://tnwanderer.web.fc2.com/movie/hokkaido/washi_utage06.html

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流氷原の夕景。流氷は広くオホーツク海沿岸にやって来ますが、この景色が見られるのは知床のウトロだけです。

アパートにほど近い知床プリンスの風呂に向かったところ、何と日帰り入浴は夕方5時まで..昨年までは夜7時だった..とのこと。先日は時間帯が早く気が付きませんでしたが、こんなところにまで遺産登録の影響が出ていようとは。アパートにも風呂はありますが、せっかくのウトロ温泉なので、仕方なく以前よく利用していた知床自然村の風呂..オホーツク海を望む露天が最高に気分が良い..に向かいました。

自然村へ登る坂道の途中、ヘッドライトの光芒に白い紙切れがヒラヒラ飛んでいるのが浮かびました。その紙切れは右から左へと道を横切って、ピタッと吸い付くようにミズナラの幹に貼り付くではないですか。車を止め、マグライトの光を差し向けると、紙切れだと思ったのはモモンガ。すると間髪入れずにもう1枚紙切れ..いや、モモンガが飛んできて、ほぼ同じ場所に貼り付きました。風呂にいく途中だったので、着替えのパンツくらいしか持ってなかったので写真は撮れませんでしたが、久々にその愛くるしい姿を見られて、少し得した気分です。

EOS-1D Mk3(EF500/4L IS)
EOS40D(EF28-300/3.5-5.6L IS)
EOS KISS DN(EF-S10-22/3.5-4.5)

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コメント

ええっ!ギンポはともかくとして、カジカもダメですか。まあ、市場ベースには乗りにくいでしょうが、個人的には拾ってサシミやナベ、から揚げにしたいです。このタイプの魚は、秋口から早春、つまり今、うまいのでは?生活が成り立たなくなったら、そこにいって、漁師さんのご好意に甘えつつ、雑魚乞食になろうと思います。

汽水域はとてもデリケートですから、温暖化の影響もいち早く出るのかなあ?

寂しいことですが、こういう漁も、50年(写っている方々のお孫さんの時代かなあ)以内に見られなくなることでしょう。その暁には、記録としての映像の立証性がものをいうことでしょう。

ももんが、見たいっす。

> カジカもダメですか。

シモフリカジカとかいう種類が多いそうですが、
漁師の中には鳥にくれてやっているという意識が強い人もいますね。

> 市場ベースには乗りにくいでしょうが

すべからくそう言うことです。

> 漁師さんのご好意に甘えつつ、雑魚乞食になろうと思います。

ダメです。あれはワシ達の大事な餌ですから(笑)。

> こういう漁も、50年(写っている方々のお孫さんの時代かなあ)
> 以内に見られなくなることでしょう。

「いつでも見られると思っていたものが、
 ある日突然見られなくなる。」
これは友人からの受け売りですが、
今はもうそんな時代だと言うことです。
写真や映像でつながりを記録しておくことの、
重要性を感じます。

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