玉原の雪解け
いつもの如く北部フィールドへ向かう途中、少々寄り道して玉原へ上がってみました。
玉原へ向かう途中にある、樹齢500年とも言われる発地のヒガンザクラが満開です。田んぼを鋤く頃に咲くことから、苗代桜とも呼ばれていますが、朝早くから老若男女のカメラマンに囲まれて、今年も見事な咲きっぷりを見せてくれています。
玉原のセンターハウスまでのアプローチ道路が開通したのは18日。冬季を除けば、玉原のブナ林を自由に歩き回れるのもこの時期限定なので、雪が解けてしまう前にと機材一式背負って出掛けてきました。この春の陽気を象徴するかの如く、湿原の残雪は例年より少ないようです。
湿原から一気にブナ平まで上がってみましたが、こちらも残雪は残り少ないですね。突然現れた私を気にすることもなく、木の根元を縫うようにテンがゆるゆると走っていくのが見えました。
ブナの根元には、春の森の風物である雪輪が見られます。これは根開きと言いますが、何故木の根元の雪が先に解けるのかと言えば、春になって幹が太陽光線で暖められるため、そこに接している部分から熱が伝わって解けていくという理屈ですね。
ブナの実の周囲も解けて沈んでいます。雪上に落ちている植物の葉や実の周囲が解けているのも、やはり木の雪輪と同じ理由になります。
真新しいノウサギの糞。ほぼ同じ場所に集中的に見られたので、もしかしてまだ近くにいるのではと思い、しばらく周囲を探しましたが、見付けられませんでした。向こうはドキドキしながら潜んでいたかもしれませんが(笑)。
いち早く雪解けが進んでいる湿地帯では、ミズバショウとバイケイソウが顔を出しています。ミズバショウは例年ならGW頃には見頃になるでしょう。
森の中では雪解け水が本格的に沢となっているところもあり、徒渉を強いられる場合もあります。長靴を通して感じる水温は、さすがに切れるように冷たいですね。
あれ何でしょう、大きな穴が開いてますね。深さは1mほどありますか。おやその向こうには、ビデオカメラが三脚ごと雪面に倒れてますね。おおっと、右足が濡れているではないですか。これってもしかして..ええ、そうですとも、うっかり雪面を踏み抜いて、沢の中へと落ちたことに相違ございませんって、ええまったくもう..
写真の場所は沢の上に出来たスノーブリッジで、朝早く通ったときには何も問題なかったのですが、わずか2時間ほどの間に雪が腐り、私の体重を支えきれなくなっていたようです。結局この後も2回ほど落ちたのですが、状況によっては足を痛める可能性もあるので、これから玉原の森の中を歩く方は要注意です。もっとも今日の様子だと、GWまでは残雪が保たないでしょうけど。
EOS40D(EF28-300/3.5-5.6L IS)
GR DIGITAL
ストリーミングビデオ「玉原の雪解け」はこちら↓からどうぞ。
http://bigdipper.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/movie_f20d.html
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コメント
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あわや沢の中に転落、危ないところでしたね。カメラは大丈夫でしたか?私は昨年凍った川を踏み外してカメラごと落っこちてしまいました、、
写真から春の雪解けの新鮮な雰囲気がよく伝わってきました。ブナの雪輪とも言うんですね。根開きとも聞いていました。
投稿: F君 | 2008年4月24日 (木) 05:56
どちらかと言えば石橋を叩いて渡るほうなので、
十分注意はしているんだけど、
それを上回るスピードで雪が解けていたようです。
> カメラは大丈夫でしたか?
体の方は心配してくれないのね、うう(悲)。
> 根開きとも聞いていました。
ちょっと記事が説明不足でしたね。
表現としては根開きが一般的でしょう。
記事の方に追加しておきました。
投稿: BigDipper | 2008年4月24日 (木) 06:40