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2008年6月21日 (土)

若ワシ巣立つ!

20080621
フィールドスコープで営巣木を遠望していたF君が、巣内に幼鳥の姿が見えないことを確認する。昨日の時点で間近の巣立ちを予感させる動きがあったと言っていたのが、まさにその通りになったわけだ。手早く身支度を調え、営巣木のある原野の河畔林に分け入ると、不意にカラスに追われた親ワシの影が樹上を横切る。慎重に辺りを探ると..

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今シーズンの根釧台地の巣立ち第一号。巣から外界へと飛び出し、初めて見る人間の姿に、あどけなさの残るキョトンとした眼差しを向ける。自分の置かれている状況をまだ理解はしていないが、それすらも時間の問題だろう。とにかく幼鳥の無事を確認できれば長居は無用、雨で濡れるブッシュをかき分け、早々に来たルートを引き返した。

今回はここを含め3ペアの営巣状況を観察させてもらったが、F君はさらに他にも複数のペア..故あって正確な数など記すことはできない..について観察中で、これから順次巣立ちラッシュを迎える。ワシの種類が違うとはいえ、私など1ペアで精一杯だが、精力的に複数の営巣環境を調査し続けるF君の熱意には頭が下がる。もちろんそれを支えるご家族にもだ。ま、何はともあれ若ワシに乾杯!

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もう何年も若ワシを巣立たせているハルニレの大木。一体何羽の若ワシの巣立ちを見送ってきたのだろう。オジロワシが何世代にも渡って繁殖し続けられる、この原野の貴重さは何にも代え難い。がしかし、世界自然遺産に登録された知床のように、未来への保護が約束された地ではないのもまた事実。未だ押し寄せる開発の波に、いつその命のリレーが途切れるやもしれない危うさをも内包するのだ。物言わずそこに立ち続けるハルニレと、そこを住処とするオジロワシ。彼らの子孫へそのバトンが受け継がれることを真に願ってやまない。

EOS40D(EF100-400/4.5-5.6L IS)
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