クマに追われる人、襲われる人
連休中にみちのくで天狗様三昧だったせいか、無性に自分のフィールドのペアに会いたくなったので、紅葉の撮影がてら山へ出掛けてきました。そしてついでにそのまま足を延ばして、奥利根エリアまで上がってみましたが、紅葉前線もだいぶ山頂付近より降りてきていました。
EOS-1D Mk3(EF28-300/3.5-5.6L IS)
EOS40D(EF-S10-22/3.5-4.5)
沢沿いでビデオを回していると、突然年配のおっさんが息を切らして藪から現れ、クマに追い掛けられたと青ざめた顔をしています。キノコ採りで朝から山に入っていたらしく、もう何十年も続けているがクマを見たのは初めてだと言ってました。おっさん曰く、クマが自分が採ったキノコを目当てに襲ってきたに違いないと、落ちていた棒切れと石で応戦して追い払ったとのことでしたが、ひとしきりしゃべったあと、まだ追われているかの如く慌てて林道を降りていってしまいました。私はその後しばらくおっさんの出てきた藪を睨んでいましたが、聞こえてくるのは沢のせせらぎと微風に揺れるブナの葉音だけ。この秋はまだクマを見ていないので、ちょっと期待してしまいました(笑)。
クマと言えば、先日著名な登山家が自宅近くでトレーニング中にクマに襲われ、顔などを噛まれる重傷を負いました。クマは親子連れだったので、恐らくは我が子を守ろうと捨て身で向かってきたのでしょう。登山家も鼻が噛み切られるそうになるほどの手傷を負いつつも抵抗し、命は無事だったようですが、手当を受け、その後回復したとの記事を読んで驚いたのは、襲ったクマを特には恨んでいないという主旨の発言です。かなりの手傷を負ったにもかかわらず、そのような気持ちでいられるとは何とも懐の広い人もいるものです。状況として一方的にクマが悪いとも言い切れませんが、それにしても我が身を傷つけられても尚、泰然としていられる心理的な余裕というか心の豊かさのようなものは、私のような俗物には到底理解しようがありません。やはり世界の屋根を渡り歩いて生死の狭間を生きている人というのは、考えることもヒマラヤの山塊のように大きいのでしょうね。
コメント
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こんばんは。
最近、自動撮影カメラを設置していますが、もしクマが写った場合の対処で悩んでいます。
下手に公表して、ヒステリックな声が上がり、クマを駆除する方向で周囲が動くのも怖いし。
といって、公表せずにいて、もし事故があった場合にはどうするのか。
クマが生息するような豊かなフィールドに魅力を感じ、クマと人間が上手く折り合いを付けていく工夫や配慮ができる人ばかりではありませんからね。
目下の悩みです。
投稿: くま | 2008年10月15日 (水) 23:03
自動撮影装置をどんな目的で設置しているのかによるでしょう。
何らかの業務として行っているのであれば、
しかるべき場所に届けるべきでしょうが、
個人的な興味で行っているのであれば、
公表など全く必要ありません。
そもそもカメラを設置したことと、
クマが人に危害を加えることとは、
何ら関係ありませんし、
クマが写り込むことで何か問題があるようならば、
最初からそのような場所にカメラを設置すべきではありません。
とにかくクマにとっても人にとっても、
面倒な話にならないように気遣ってください。
投稿: BigDipper | 2008年10月16日 (木) 23:19
おはよー
だいぶ紅葉が本格的になって来てるみたいですね(@。@”
来月初め頃に軽井沢・浅間方面にでもと思いましたが
遅いでしょうか?
玉原・水上・赤城方面はもう見頃なのでしょうか?
熊さん恐いです~^^;
投稿: Angel | 2008年10月17日 (金) 06:32
ご回答、ありがとうございました。
本当にそうですね。
十二分に配慮した記録を心がけたいと思います。
投稿: くま | 2008年10月17日 (金) 23:44
私は仕事でもない限り観光地には行かないので、
あまりメジャーなところの様子は判りません。
それに玉原はともかくみなかみと一言で言われても、
標高差がありすぎて紅葉の見頃は何とも言えないですね。
投稿: BigDipper | 2008年10月18日 (土) 21:53