招かれざる客
初夏の風薫る季節、対岸の尾根筋からカッコウのさわやかな声が届き、眼下の沢筋からオオルリの美声が響きます。薄いテント生地のすぐ向こう側ではキビタキが陽気に歌い、時折ハリオアマツバメの風切り音も伝わってきます。あ、エゾハルゼミは少々うるさいんですけどね(笑)。そう言えば何年か前の春には、ブラインドのすぐ脇を通り抜けるタヌキの兄弟の姿もありました。
こうして一日隠っているブラインドには、入れ替わり立ち替わり様々なお客さんが訪れるわけですが、それが必ずしも心許せる相手とは限らないのが野外の常。中にはいわゆる招かれざるお客さんの姿も..
まずは名前不明のカメムシ。カメムシの仲間はあまりに種類が多すぎて同定不能。こいつらは刺激しなければそう気にしなくても良いのですが、そこにいることに気がつかず、うっかり触ろうものなら強烈な最後っ屁をかましてくれるので困りもの。三脚の脚の裏側とか、レンズのフォーカスリングの死角など、気がつくといつの間にか留まっていたりするので要注意。現在はグリップスワニーがカメムシ臭にやられています..
次に登場せしはアリ..写真は体長1cmほどのムネアカオオアリ..です。私の使用しているブラインドは固定式と簡易式の2種類あって、その何れも床の部分はありません。バックパックなど荷物は地面に直に置いてあり、中の機材や道具がすぐに取り出せるようフラップは開けたままになっています。そのため現着して30分もしない内に、バックパックの中は大小様々なアリだらけになってしまいます。食料は袋か密閉容器に守られているので、取り敢えずは好きなようにさせておき、下山前の撤収時に入り込んだアリたちを中から一掃するようにしています。それでも時々一匹二匹は入ったままになることもあるので、そのまま入れたままにしておいて、翌日現地で解放してやるようにしています。
そして最後はご存じダニ。写真はマダニの仲間です。これはもう何も説明は必要はないくらい、その存在が忌み嫌われる生きものと言って良いでしょう。現在通っている観察地点へのアプローチには少々の藪と低灌木帯があり、一帯にはカモシカやシカなど野生動物の姿もあります。当然彼らに寄生するダニも沢山いるわけで、現着する頃には数匹にたかられることもしばしば。一応すべてのダニを撤去してからブラインドに入るのですが、時々直接地面から這い上がろうとするヤツもいるので油断できません。なので待機観察中はブラインドの外並みに、中の足下にも気を配る必要があるのです。
ちなみにカメムシやアリと違って、ダニの場合は見つけ次第即刻抹殺です。が、小さすぎて叩いたくらいではなかなか死なないので、下が地面なら石と石で挟み、岩場ならそのまま石で押しつけて問答無用で潰します。地球上すべての生きものを大切にしよう!などと言う、どこぞの自然保護団体のようなスローガンを掲げているわけもなく、むしろかなり偏った自然観の持ち主..自分で言うのも何ですが..なので、立ち向かってきて危害を及ぼす生きものには容赦しません(笑)。
COOLPIX P6000
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コメント
お早うございます。
都会もここ数日、爽やかな初夏といった感じです。
さて、ダニをみて学生時代の北海道でのバイト(測量)を思いだしました。
私は某大学の(林業系)出身なのですが、3回生4回生時、夏3週間ほど、実習を兼ねて
演習林及び農場の測量を行いました。
赤城でも昨今電気柵の話題がでますが、もうかれこれ30年ちかく昔の北海道では
既に大きな農場(これが広い)では電気柵が設置済みでした。
碍子が必ずあるので、電気が通電してるのは解るのですが、測量中にポールや
メジャーが触れると結構昇天できる感電を味わさせていただきました。
正直恐かったです。
また、熊笹が多く(本州の笹よりかなり大きい)この中がダニの宝庫。
ダニも(詳しく解りませんが)大きい。小指大。
これが、いわゆる急所にとりつくもので、業務終了後の風呂は大変な騒ぎでした。
ここで勉強した事。一度食いつかれたら、無理に削除しようとすると、頭の部分が
残ってしまい、あとから、ことさら大変なことになるという事。
涙目をしながら、当時コーラーの瓶で潰して除いたのを鮮明に覚えてます。
大げさな話しでなく、傷跡は翌夏まで残ってました。
私もダニは大嫌いです。・・・・!
投稿: りん | 2009年5月27日 (水) 09:03
昔の電気牧柵はデータが全くなかったのでいい加減でした。
最新のはちょっと強い静電気といった感じで、
成人の大人ならさほど危険はありません。
北海道のダニは私もずいぶん洗礼を受けています(笑)。
それより大きさならアフリカのサバンナでゾウにつくやつですよ。
何しろフンコロガシかと思いましたから。
投稿: BigDipper | 2009年5月27日 (水) 20:53
私は岩手でニュースの撮影をするかたわら山で野生動物の撮影をしている者です。
鷲は時代の流れの中で積極的に撮ると彼らを追い詰めてしまうので、一貫して熊専門です。
「エコログ上州」は数年前から楽しませていただいています。
この季節山に入るとブヨが入れ替わり立ち代わりやってきて撮影どころでは無いのですが
私の秘密兵器は棒を外した虫取り網です。
1カット撮るたびに網を振り回しています。
釈迦に説法かもしれませんが思わず一筆とらせていただきました。
柳澤 啓
投稿: 柳澤 啓 | 2009年6月 8日 (月) 15:48
辺鄙でローカルなブログをご覧頂きありがとうございます。
こちらではブヨはこれから増えてくるので、
朝夕の森の中での行動時は要注意ですね。
ブユには普通の虫除けがあまり効果がないので、
人伝に聞いたハッカ臭を振りまくようにしています。
そういえば以前に北海道でヌカカにやられてからか、
不思議とブヨにはやられなくなったような気がします。
免疫でもできたんでしょうかね(笑)。
投稿: BigDipper | 2009年6月 8日 (月) 20:38