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2009年6月 2日 (火)

蒸散作用

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朝早くに森を歩くと、雨が降ったわけでもないのに木々の葉や下生えが湿っていることがあります。これは植物自身が排出する水分で、蒸散作用と呼ばれる働きによるものです。

植物の生長に水は欠かせないものなので、一般的に葉の表面は水分の蒸発を防ぐような構造..専門的にはクチクラ層という..になっています。しかし、すべての葉の隅々、木の幹の先々まで水を送るためにはそれなりの圧力が必要であり、そのために浸透圧の力を利用しているのです。植物内の水分移動のメカニズムはかなり複雑なものなのですが、簡単に言ってしまえば、葉の表面にある気孔を開いて水分を蒸発させることで、一時的に細胞内の溶液濃度が上がり、その際に発生する浸透圧..濃度の低い方から高い方へ移動する力..を利用して、地面から根を通して水を吸い上げているわけです。

一般的に水は高きから低きに流れるものですが、浸透圧と同時に毛細管現象が起きる場合は、圧力の高いところから低いところへ、広いところからより狭いところへと移動するので、下から上へ、それこそ何十メートル..重力との兼ね合いから120m程度が限界らしい..にも達するような樹高の先端へも水を送ることができます。

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木陰が日なたより涼しく感じられるのは、直射日光が遮られることがその主たる理由ですが、蒸散作用によって水分が気化する際に熱が奪われる..いわゆる気化熱です..ので、その影響で日なたよりも気温が低くなるというのもあります。地球温暖化の流れの中で問題視される、都市部のヒートアイランド現象への対策として、ビル群や街路の緑化が期待されるのもそんな理由からですね。

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ブラインドに隠らない距離であっても、そこはそれ、念のためある程度のカモフラージュは施します。特にキヤノンの白レンズは光を反射して目立つので、迷彩柄のLensCoatを着せてあり、さらにこの上から迷彩ネットを被せれば気持ち的にはほぼ万全。そして朝から夕方まで終日の観察・撮影も珍しくはないので、待機場所はなるべく涼しい木陰を選定しています。

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が、時間帯によっては直射日光が差し込む場合もあり、私自身の脳みその蒸散作用(笑)を防ぐ意味でも帽子は必携。普段はキャップがトレードマークの私ですが、今の季節のフィールドワークでは、より庇の多いハットがメインとなります。

COOLPIX P6000

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