春頃にAVCHD機のビデオカメラについて云々を書いたが、今一番興味がある機材はローランドのビデオフィールドレコーダーF-1。IEEE1394経由でリムーバブルHDDやフラッシュストレージに直接HDVを記録でき、それはすなわちPCへのキャプチャ作業が必要ないことを意味し、AVCHDなみのデータハンドリングが可能なのだ。直接USB経由でPCにつなげば、F-1自体がマスストレージ扱いになるのも便利。その上テープ記録のHDVとは異なり、音声記録は非圧縮リニアPCM..通常HDVはMPEG-1 Audio Layer-2なので圧縮音声..ときている。
余談だが、現在は諸般の事情で断っているイベント等の収録でも、マルチカメラでない限りはテープでは最長60分の壁があるのだが、F-1は標準でも120GBのHDDを積んでいるので9時間の長時間収録が可能。何よりテープメディアにつきもののドロップアウトの心配が無いのもいい。
でも一番欲しい機能は何と言っても「プリ・レコーディング機能」。昨年発売された時点では未搭載であったが、この春発表されたVer.2で実現、アップデータがダウンロード可能となっている。HDV機である例えばキヤノンのXL H1やiVIS HV30などはテープデッキを装備しているが、そのデッキが停止状態、つまりテープヘッドが待避した状態からだと、RECボタンを押してから実際に録画が始まるまでに約5~6秒のタイムラグを生じる。完全停止でなく一時停止状態ならば即録画開始となるが、常にテープが走行状態にあるとヘッドが摩耗して故障の原因につながるので、一定時間が過ぎるとデッキが停止状態になるのだ。これはテープデッキというメカの構造上仕方のないものと言える。
が、タイミングを計った撮影ではその仕様が足かせとなるのも事実で、私も過去何度撮影チャンスを逃したことか知れない。実際の撮影時には撮影対象..ここでの話は主にワイルドライフ撮影..の動きを常にうかがい、録画タイミングを見極めてその少し前から停止状態を解除して待機することもしばしば。おかげでXL H1は一度テープデッキの修理を行っている。
で、F-1のプリ・レコーディング機能とは何ぞやというと、それはRECボタンを押す3秒前からの映像が自動的に記録されるという機能。例えばワシが飛び立とうとするシーンを撮る場合、通常のHDV機でテープデッキが停止した状態なら間違いなく飛び立った後からしか記録されないが、プリ・レコーディングならばまず問題なく飛び立つ瞬間から撮ることができるのだ。同様の機能は局で使う最近の業務機にはほとんど装備されている(※)が、一応業務機の位置づけとはいえXL H1クラスにはまだ装備されるに至ってはいない。F-1はそれを後付け・外付けで実現することができる優れもので、民生品のHV30などでも機能するので、正直のどから手が出るほど欲しい。
※よくよく調べてみると、最近のキヤノンやパナのAVCHDの民生機では実現されているようだ。メカレスでメモリーに記録するのだから、さして難しい話ではないのだ。
製品の価格はローエンドの業務機より安い位なので、コスト的にはさほど問題ではない。むしろ問題はそのサイズだ。F-1が極端に大きいという意味ではなく、私のような田舎のワンマンカメラマンは携行機材が多く、特にワイルドライフ撮影ともなれば望遠レンズや観察用具が幅を利かせ、バックパックはすでに一杯一杯。何か他の内容物を削るかしないと、とてもF-1を持ち運ぶ余裕がないという現実問題があるのだ。
今シーズンはスチル撮影に力を入れていることもあるが、XL H1やソニー他の同クラスの後継機の様子見状態。もしそれらに同等の機能が装備されなければ、F-1の導入はかなり現実味を増すことになる..とか何とか言いながら、すでにこれを書いている時点で入手している可能性はかなり高いのだが(笑)。
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