EOS MOVIEで常鶲
定点で一日中待機していると、入れ替わり立ち替わり様々な鳥が姿を見せます。先日記事にしたオオタカなど猛禽類もその一つですが、この季節は冬鳥たちの動きが目立ちますね。特に渡来したてのジョウビタキ(常鶲)は、縄張りを巡っての争いが未だ絶えず、数羽が入り乱れて日がな一日バトルしています。
以下の写真は何れもこの10日ほどの間に、ヒマに任せて5DMk2で撮ったもので、どの写真のどの個体が同じなのかは不明ですが、少なくても2~3羽は出入りしているようです。不思議と皆雄個体ですが、さてこの冬ここを征するのはどの雄でしょうね。
春先から夏にかけて別件で忙殺されていましたが、ようやくこの秋からEOS MOVIEでの撮影に本腰を入れています。特に生きものについては需要が出始めたこともあって、手始めに順次冬鳥たちの姿を追い始めています。EOSで動画が撮れることの意義は、やはりその大きなセンサーが生み出す映像の美しさです。今まで使ってきたHDVカメラの映像とは一線を画す、何とも深みのある艶っぽい雰囲気が良いですね。
それにいちいち機材を持ち替えることなく、動画と同じタイミング..同時に撮るという意味ではない..でスチル撮影ができるのも、ワンマンカメラマンとしては非常に助かります。ビデオカメラの静止画は証拠写真程度にしか使えませんし、デジスコでよく使われるコンパクトデジカメの動画機能では、これもまた証拠映像程度の代物しか撮れませんからね。
その点EOS MOVIEだと、フルHD動画で記録したフレームそのままにスチル撮影も可能なのです。それも動画から切り出した200万画素程度のもの..フルHDと言ったってデジカメ的に見ればその程度の画素数しかない..でなく、本来5DMk2が持つ実力そのままの2000万画素で撮れるわけです。ただ、野生動物の撮影を考えた場合、小型センサーならデジスコのようにコリメートで長焦点のメリットを享受できるところが、業界挙って評価するその大きなセンサーが逆に足かせとなる矛盾..大型センサーに期待しつつ長焦点化の難しさに戸惑う..があり、当初は長焦点域での撮影は思案のしどころでした。
が、この夏に試行錯誤..人柱とも言うが(笑)..の結果、ちょっとした技術的なブレイクスルーがあって、それも一応解決し現在に至っています。とにかく重要なことは、従来ならビデオとスチルの撮影ではどちらか一方を捨てざるを得なかったのが、撮影の手間や優先度を考える必要はあるにせよ、両立できる可能性が高くなったと言うことです。
HD解像度(1280×720P)はこちら。
先のジョウビタキたちをEOS MOVIEで撮影して簡単につないでみました。1280×720Pでビットレートは3MBを超えているので、視聴にはブロードバンド環境とやや高いPC性能が必要..それでもYouTubeのHD画質と同程度かな..ですが、背景のボケや羽毛の質感など、大型センサーならではの雰囲気は伝わると思います。余談ですが、最後のシーンでは珍しくジョウビタキがぐぜっており、最後に通りがかった虫を追って飛び出しています。
※サーバーの都合上、映像は一定期間経過後に削除します。
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