ブトの寝床事情
春、他の花に先駆けて花を咲かせ、優先的に虫媒花となるスミレ。新たに崩れて露出したような荒地の斜面にも、やはり他の種に先駆けて根付きます。こういった場所は再び斜面が崩れたり、大雨で表土が流れたりする可能性が高いので、決して好条件とは言いがたいですが、小さい花には小さい花なりの生き抜くための戦略があるという一つの例ですね。
山中にひっそりと咲くヤマザクラも良いですね、などと書くと舌の根も乾いてねぇとか言われますか(笑)。
英名でJungle Crowはいわゆるハシブトガラス。名前の通り本来は森林性のカラスですが、国内では都市部に多く住み着いていることが知られています。カラスの仲間は知能が高く、多種に比べても順応性があるので、都市(コンクリートジャングル)を森林に見立てて、水平から垂直まで空間を上手に利用しています。営巣場所も本来なら樹木に巣を架けたりしますが、都市部では人工的な構造物も利用しており、さらに近年は都市だけにとどまらず、たとえ人工物の少ない山間地であっても、写真のような高圧線の鉄塔に巣を掛ける例が増えています。利あって害なければあらゆる物を利用できるというのは、やはり進化の賜物なのでしょうか。
« ニッポンの春 | トップページ | 春のヨンケーラッシュ »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント