四十雀の住宅事情
某所で車を駐めて降りたところ、いきなりシジュウカラのカップルに威嚇されました。よく見ると、駐めた車の前で巣材をくわえたシジュウカラ(多分♂)が右往左往しています。その様子から近くに巣があるのは明白だったので、車を少し離れた位置まで移動させ、しばらく動かずに様子をうかがっていると、巣材をくわえたほうの個体が近くのあるものに入って行きました..
あるものというのは、電柱から地面に張られたワイヤーに、安全対策で被せてある黄色い樹脂製のカバー。ワイヤー自体は電線の終端に立てられた電柱によく見られるもので、電線の張力に反発して釣り合いを取るためのものです。シジュウカラはそのワイヤーの通る穴から出入りしており、よく見るとカバーの中には巣材らしきものが詰め込まれているのが判ります。家主がいなくなった隙にしげしげ観察してみると、材料は枯れた草を中心に、スギやヒノキの落ち葉などが使われていますが、驚くべきはその量。カバー自体は2m近くあって、その下からほぼ私の目線近くまで、隙間なくぎっしりと詰め込まれているのです。
まだ造営中のためか家主はすぐに戻ってくるので、あまりジロジロ見るのは控えました。それにしても、あの小さな体でここまで作り上げるのに相当な労力が要ったと想像しますが、市街地でなく周辺には農耕地やそこそこ雑木林なども点在しているのに、わざわざこんな場所に巣作りするとは、当のシジュウカラも何とも酔狂なもんです。
ちなみにこの後一段落したのか、シジュウカラカップルはしばらく留守にしていましたが、その隙を狙ってスズメのカップルが覗きにやってきていました。苦労して作った愛の巣を、くれぐれも余所者に乗っ取られないことを祈っています(笑)。
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