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2012年6月15日 (金)

情報は雲の上へ

今日は久しぶりに業務データを一通り裸族HDDにバックアップ。容量の大きい画像や動画ファイルは常にRAID1で二重化されていますが、それ以外の業務データを念のために手動ミラーリングした次第です。業務データについてはDropboxとGoogleドライブを使ってクラウド上に保管しており、日常的に使う4台のPCを立ち上げると勝手に同期をとってくれるため、クラウドも含めると常に5カ所に複製が作られることになります。これはつまりわざわざバックアップをとる必要がないことを意味し、以前なら毎晩定期的にスケジューラを使ってミラーリングしていた作業がほとんど必要ないということです。

そもそもクラウドサービスを利用し始めた当初の目的はファイル交換です。我々はデスクを異にするフリーランサーが業務ごとにチームを組んで作業をするスタイルをとっているため、写真、ビデオ、原稿、ソースコードなど、それぞれの工程での成果物を定期的にやりとりする必要があります。従来ならメールに添付したりファイル転送サービスを使ったりして、その一手間二手間が結構煩雑で面倒でしたが、Dropboxを利用しだしてから..Googleドライブはつい先月の話..は、更新したファイルを各個の共有フォルダに保存するだけで済んでしまうので、すっかりその煩わしさから解放されています。各自が必要なときに必要な情報を自由に取り出すという、まさにクラウド様々といったところです。

で、前述のバックアップに関しては、関係者が自由にアクセスできる共有フォルダとは別に、個人的な同期フォルダを持っているため、業務データはすべてそこに保管するようにしています。つまり数カ所に複製が作られるというのは、当初想定外の副次的な作用の産物ということです。そう言えば、Googleドライブなどは利用規約になにやら怪しい文言もあって、ネット界隈では早くものろしが上がっているようですが、業務で特段重要な秘密を扱っているわけでもなく、何より秘匿したい情報はクラウドにアップしないか、情報自体に鍵を掛ければいい話であって、私はそこまで神経質には考えていません。そもそも守秘義務が働くような情報は、ローカルのRAIDにしか保管していませんしね。

そしてそんなクラウド利用をさらに促進しているのがスマホ。そこら辺の電話とネット情報のブラウジングにしか使っていないような輩と違って、我々にとってスマートフォンはクラウドサービスを使うための道具であって、今やスマホなしには各業務のワークフローをスムーズに進めることは考えられません。私は業務によっては活動形態がサテライトオフィス..今風だとノマドワーカーとか言うのかな(笑)..となるので、今でもラップトップPCは常に携行していますが、以前に比べると出先でラップトップを開く頻度は格段に低くなりましたね。ちなみに仲間内では私が一番遅くスマホ利用者となりましたが、それ以前は私がボトルネックだとさんざん馬鹿にされてきたので(笑)、今は何とか面目躍如といったところです。

20120615
北部フィールドにて久々踏査。近づかないと判らないことが多々あるため、タイミングを見計らっていましたが、明日から再び雨模様とのことで急遽山行。コノハズクが鳴き交わす沢筋を詰めて目的地まで小一時間ほどですが、上流域で雨でも降ったのか、普段はほとんど流れのない沢に結構な流水が見られました。この春は雪代が多く県北のどのダムもほぼ満水状態で、今のところ水は十分のように思いますが、これから本格的な梅雨に突入するわけで、果たして長雨となるのかどうか気になるところです。節電を考えると冷夏もありかとか考えてしまいますが、農作物など農業の面ではマイナス要因に他ならないので、一概に涼しければ良いとはならないのが難しいところです。


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コメント

電脳社会の最先端ネットワークの実地的なお話が飛び交うかと思えば、国内の隠された深奥部のひとつとさえ言われる地域(ですよね?笑)のフィールド踏査のお話が日常的に出てくる。

BigDipperさんのお話を聞いていると、時々不思議な気分になります(笑
お仲間って、そういう方ばかりなんですか?だとすると、やっぱりすごいんでしょうね。

まあそんな詮索するような話は聞き流していただいて、でも理想的ですよね。

現代のナチュラリストにとっては中央に居を構えて各地の自然にアクセスするのが手広く効率性を求めるのにはいいんでしょうが、本当は、自然の中に居を構えてネットで都会とつながるのが一番いいと思います。

そもそもフィールドワークや定点観測って、そうじゃないと経験値に厚みや深度がでないはずだし、生涯を通して、または長期的な、テーマに沿ったマイフィールドを持ってない人は、各地に飛んでも、比較対象がないんで経験に基づいた分析ができないはずなんですよね。

joshiさんのこのコメントを読むと、妙に自分の立ち位置に自信が持てますね(笑)。

理想的だと書いてもらってはいますが、決して今の形を目指していたわけでもなくて、
結果的にそうなっている、というのが実情でしょうか。

生臭い話ですが、世の中の流れ、景気、そういったものに対して
アメーバのように変態して生き残ってきただけなんですけどね。

フィールドの身近にいる云々は、たまたま拙者が田舎の生まれだったと言うだけで、
これも結果的な産物なんだと思います。
(もっとも都会で生まれていたら田舎に引っ越したかも知れませんが)

> そもそもフィールドワークや定点観測って、そうじゃないと経験値に厚みや深度がでないはずだし、
> 生涯を通して、または長期的な、テーマに沿ったマイフィールドを持ってない人は、
> 各地に飛んでも、比較対象がないんで経験に基づいた分析ができないはずなんですよね。

これはまったく仰るとおりだと思います。

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