カテゴリー「野生鳥獣問題」の61件の記事

2012年7月19日 (木)

ガビガビ鳴く

思わず我が耳を疑いましたが、その遠慮のかけらもなく品のないデカイ声は、紛れもなくガビチョウのそれです。ちょうどオーディオのエフェクト中であり、ヘッドホンを付けてモニターしていたので、最初は気が付かなかったのですが、何やらメーターの波形と一致しない音源がすぐ近くにあることにしばらくしてから気付いて、ブラインド越しに駐車場脇のカラマツに目を移すと、コソコソとガビがうごめいているのが目に留まりました。いつも近くに置いてあるEF400を装着した接吻デジを窓辺で構えると、あっと言う間に隣家の庭に逃げ込んでしまいましたが..

近年は確かにここ赤城高原でもよく鳴き声を聞くようになっており、その繁殖の可能性を疑っていますが、寒さや積雪には弱いとも聞いているので、ムクドリやオナガらと同様に限定的な季節移動、つまり漂鳥的な動きをしているのかもしれません。外来種とは言っても、農作物などに被害を及ぼすような性格の鳥ではないですが、夏鳥を含めた在来種にとって、特に餌が競合する大型ツグミ類などにとっては、脅威の存在であると言えます。

20120719
今日は終日爽やかな高原の風に吹かれて、昨日までの猛暑はどこ吹く風。仕事場の窓を開け放っておけば、ドキュメントが部屋中に乱れ飛ぶ(苦笑)ことを除けば、デスクワークには最適な一日でした。どうやら明日もまた同じような気候になるとのことで、缶詰状態の身としては非常に助かりますね。


2012年7月 4日 (水)

そっちじゃない

20120704
カモシカの若い個体でしょうか。演習林脇の農道を散歩中のこちらに気付かず、向こうからスタスタと下りてきます。先に気が付いたのはうちの駄犬。ダッシュで駆け上がっていこうとしますが、まだリードを離す前だったので、すぐにキョンシー..もはや死語か(笑)..姿勢でストップ。それと同時にあちらも気が付いたようで、立ち止まってどうしようかと5秒ほど思案の後、左手の杉林を抜けてAさんちの裏の谷筋へとゆっくり走って行きました。恐らく本音は演習林に入りたかったと思いますが、しばらく電柵が続いて入り込めないので、柵伝いにウロウロしていたと思われます。本来はそこから出て来ないように細工してあるはずが、逆に作用してしまっているようですね。


2012年5月25日 (金)

南向きで睨みを利かす

20120525
我が名はゲッターエース。こうして敷地の隅で睨みを利かし、不埒な蹄族の進入を阻止している。あ、決して早乙女研究所の変形ロボットではないので念のため。

ここは当ブログのWebマスター氏が散歩で立ち寄るご近所の牧草地。先ごろ某自然保護団体の広報誌の表紙に掲載された、赤いイヌ科の生きものを撮った場所でもある。撮影当時はもう少し狭くて見張りも要らなんだが、敷地拡張で手が回らなくなり、いよいよ私らエレキの力を必要とするようになった。冬場は積雪があって蹄族も低標高地へ避難しているが、芽吹きとともに再びノコノコやって来るようになったため、電撃食らわして追い払う所存である。

まあ、電撃といってもラムちゃんやピカチュウのような攻撃力はなく、せいぜい静電気程度の威力しか無いのだが、ウール100%を纏う連中でもパチパチするのはお嫌いらしく、そこそこはイケてるようだ。え、電源?節電しろだの何だのと世間が騒ぐので、当然太陽光電池である。え?何でこっち向かないかって?だってあっちが南だから..


2011年11月 3日 (木)

金なし打つ手なし

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11月ともなると紅葉前線も県内を南下、県南西部の山々もだいぶ色付いています。踏査で沢沿いにしばらく歩いたところ、あちこちに落ち葉にまみれたシカたちのヌタ場を見かけました。この辺りは昔からイノシシは多い土地柄ですが、近くの畑に出ていた地元の年寄りに聞き込みしたところ、最近はシカが急に増えたように感じている..実際に増えているのは調査結果に出ている..ようでした。一応今風に電柵などで耕地や集落周辺を囲ってはいますが、所詮は対処療法でしかないので、イタチごっこというか決定打にはなっていません。ま、どこも鳥獣対策の予算は少ないわけで、後手に回らざるを得ないのが実情といったところです。

2011年9月 9日 (金)

何れはシカも

沼田市と片品村で野生鳥獣への放射線の影響を測定したようですが、取りあえずは基準値以下の数値であったと報告されています。対象はシカにイノシシ、それにクマ。何れもこの春以降に鳥獣対策で捕獲された個体の肉を対象に測ったようです。家畜に影響が出て対策を取っているくらいですから、野ざらしの野生鳥獣に影響がないなどとは、いかなお人好しでも楽観視はしないでしょう。基本的に鉄砲撃ちの獲った肉は、市場に出さずに馴染みの間で流通してしまうので、その辺りは個人個人で手段を講じる必要はあるでしょうね。

20110909
定点に利用している伐採地に姿を見せたシカ。気付いていないふりをしてすっとぼけていたら、そろりそろりとすぐ目の前のヒノキの幼齢林の中を横切っていきました。この辺りは以前はシカは全く居なかったのですが、ここ数年のうちにかなり目撃頻度が高くなっています。イノシシ狙いで山に入ってシカを仕留めたという話もたまに聞くので、何れはシカ猟の方が幅を利かせてきそうな気がしています。

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残暑にならなければいい..と言うのは甘かったですね。今日はすっかりぶり返した暑さにやられました。予報では午後から雨が降るような話だったので、あまり水分補給のことを考えておらず、ペットボトル1本のみで山に上がってしまいました。お昼頃から残量が気になりだし、セーブしてこのまま保たそうか、それとも早めに切り上げて下山するか。しばらく見ていないペアの連れ合い探索で、小一時間かけて尾根定点まで上がってきているので、その目的を達せず下りるのはちょっと諦めきれず。ま、結局午後早々には対象の姿を確認できたので、そんなに深刻にならずに済みましたが、下山後は近くのコンビニで一気に水分補給を行いました。

2011年9月 2日 (金)

下草刈り

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我が村ではこの夏はクマの出没が多く見られました。直接の原因は知るよしもありませんが、我が地区にあるゴルフ場の6番ホールに出た時は、地元の消防団も出動する騒ぎになりました。対応に出撃した青年団の若ぇ衆も文句たらたらでしたが、万が一見つけたとしても、ホースで水をかけるくらいしか手の打ちようがないですねぇ(笑)。取り敢えずというか対策として近隣の林縁部の見通しをよくするため、除草をすべしと提言しておいたところ、早速出没場所に近いエリアの下草刈りを行ったようです。クマは行動中に体をさらすことを嫌がるので、これで少しは効果があるでしょう。

2011年7月 6日 (水)

シカ道

近所の耕作地はその大半を電気柵で囲ってしまったため、シカやイノシシによる被害もグッと減りました。夜間に車を走らせていて、突然目の前を横切られたりしてビックリすることはありますが、農業被害の抑止という点では一定の効果が出ていると言って良いでしょう。もちろん電気柵が絶対的な手立てとは言い切れないのですが、何もしないよりはマシ以上の効果は、それなりにあると言うことです。

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まるでここだけ刈払機を回したかのように、道路脇の林縁部にスリット状の隙間が空いていますが、これは夜な夜なシカたちがここを通って餌場まで移動している証拠です。駄犬がクンクン嗅ぎ回るまでもなく、辺りに獣臭が漂っているのが判りますしね。この植林地を抜けると近所の牧場の牧草地が広がっており、暗くなるとヤツらはそこに集結しているようです。

2011年4月18日 (月)

サルの樹皮食い

今日は朝から某所の、今年度初回の猿害対策の検討委員会。当初は出張で欠席予定でしたが、日程変更で時間ができたため、急遽の参加となりました。いくつかの粗案..いや素案をもとに小一時間ほどの意見交換の後、時間のある人を伴ってB群(仮称)の痕跡を案内しましたが、時間帯的に不活発なタイミングだったので、当事者たちの姿は見られず。一応、見るなら会議の前にと提案はしましたが、今年の座長さんはあまり熱心では無さそうなので、反応は今一つでした(苦笑)。

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利根の農村地帯の耕作地には、ごく普通に桑の木が立っています。これはその昔、養蚕が盛んだった頃の名残で、今は産業としても衰退してしまっているので、手入れもされずに放置され、それぞれが結構な大木になっています。所々が白くなっているのは樹皮が剥がされているためで、誰がやったのかと言えばそれはサルたちの仕業に他なりません。

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桑は枝振りがランダム且つ込み入っているため、人の尺度で測る樹木としての美しさでは、他の樹種よりは見栄えが良くないように思います。が、樹皮が剥ぎやすく、里山近くにいくらでもあるので、冬を過ごすサルにとっては魅力的な餌となっています。



サルは樹皮だけでなく、冬芽や枝に付いた虫の卵なども食べています。

2011年2月 9日 (水)

自衛隊で駆除

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未だ猟期終わらずで、時々山では銃声が響いていますが、何でも北海道の白糠では今日から自衛隊が出動して、シカの駆除活動するんだそうで。基本的には猟友会中心のようですが、追い込みでは陸自のヘリ..まさかアパッチじゃないよな..を飛ばしたそうです。最終的には100頭を駆除予定だとかで、今日は随分と入れ込んだみたいですが、初日はゼロだったようですね(苦笑)。

野生動物の駆除に自衛隊が出張るのも、何だか大仰な話ではありますが、実はその昔、北海道では実弾射撃の訓練代わりに、トドを撃っていたことがありました。トドは今でこそ保護が必要な絶滅危惧種にカテゴライズされていますが、その当時..確か40年くらい前の話のはず..は漁場を荒らす害獣以外の何ものでもなく、自衛隊の駆除活動自体、特別なものとして受け止められてはいなかったようです。基本は海岸からの射撃だったようですが、場所によっては空自の航空機まで出動させていたと聞きますから、現場はさながら実戦の雰囲気が漂っていたと言われています。

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時代は移り変わり、岸から離れた岩礁で静かにトドが昼寝をしています。が、トドが海のギャングとして漁場を荒らす構図は、実はまったく変わっていません。知床が世界自然遺産に登録される際も、トドの駆除の問題はやはり懸案の一つだったようです。

2010年9月17日 (金)

激忙

激忙の9月もまだ道半ば。早く10月にならないかと思いつつ、これからさらに納期と締め切りに追われる日々へと突入だ..

20100917
予報に反してこの2日ほどは雨模様。雨上がりの今朝は沼田盆地が雲海に沈み、仙ノ倉や平標など上越国境の山々が雲の上に顔を出した。

20100917b
芸術点が付くほどきれいにならした畑に、無粋な足跡を付けているのはイノシシの親子。近くの個体監視用のトラップカメラが見事にひっくり返されていたが、異物でも警戒しないところを見るといつもの奴らのようだ。今年は全国的にクマの捕獲数が多いと聞いているが、この辺りではイノシシのほうが要警戒である。ちなみに壊されていたのはうちの機材ではない..

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